どうも、ひげづら(@higedura24)です。
みなさんは日々の新高値更新銘柄数を気にしていますか?
実は国内市場の新高値更新銘柄数の推移を追っていくと市場の内部変化がわかるんです。
この記事ではブレイク(新高値更新)の本質を交えながらわかりやすく日経平均との関係性を解説しています。
初心者さんでは知らない方、考えたこともない方が多いと思いますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
新高値更新銘柄とは
新高値更新とは
任意の期間における最高価格を超えること
です。この任意の期間によって新高値の名称が
- 直近高値
- 3ヶ月来高値
- 半年来高値
- 1年来高値
- 年初来高値
- 上場来高値
といった具合に変化します。
一般的に新高値更新といったら年初来とか上場来高値が有名ですね。特に年初来高値は現在の国内市場がどれくらい強いのかを鑑みるのに使用されたりします。
個別銘柄では上場来高値になったものが注目されたりすることが多く、上場来高値になったものは良くも悪くも出来高が増加しやすいですね。
ではここで質問です。
なぜ年初来高値や上場来高値になった銘柄はこんなにも注目されるのでしょうか?
値動きが強い・・・ということはわかりますがもっと具体的な理由はないのでしょうか?
新高値更新銘柄やブレイクの本質
年初来高値や上場来高値が重要視される理由を考えるには株価が高値を更新していくためにはどうなれば良いのかを考える必要があります。
例えば、株価がここ数年2000円を超えられていない銘柄があったとします。
その銘柄はその業界で2番目に大きい会社で、業績ではいつも1番の会社には勝てていませんでした。
しかしある時、今までの常識をくつがえすような新商品がリリースされ業績が急激に伸びました。
リリースした年の売上は前年比で倍以上となり経常利益も倍以上に!
さて、このときの同社株価はどうなっていると思いますか?
当然四半期ごとの決算で好調な売上や経常利益を見た投資家達は反応しますよね。
買いが買いを呼び株価は高騰するはずです。
なんならリリースの時点で思惑買いがなされているはずですよ。
そして決算を経て業績相場へと発展し、さらなる一段高になるはず。
つまり新高値を更新していくと思いませんか??
そうです、新高値を更新していく銘柄というのは企業内部でビッグチェンジがなされていることが多いのです。
それが年初来高値更新だとしても、新商品の売上が恒久的なものとなり業界のナンバーワンと呼ばれるようになったらどうでしょうか?
その頃には上場来高値更新も達成していると思いませんか?
新高値を更新してブレイクが頻発するというのはそういうことです。
投資家達の期待を良い意味で裏切って裏切ってどんどん高値を更新していくのは企業の内部的な変化が必要なんです。
そして新高値更新銘柄を探すのは逆説的にビッグチェンジした企業を探すことにつながるんですね。
新高値更新銘柄数と日経平均
ではさらに質問です。
ビッグチェンジが起きた銘柄が市場にあふれたらどうなると思いますか?
内部的なビッグチェンジが起きて業績がガラリと変わる銘柄が増えるということは、多くの銘柄が新高値を更新して株価が上がっていくということです。
指数を構成している個別銘柄のビッグチェンジが続くと新高値更新により指数を押し上げ、最終的には日経平均が新高値なり何十年ぶりの高値更新を起こすはずですよね?
これは2015年の日経平均が2万円を突破したときなどが該当します。こちらをご覧ください。
出典:https://nikkei225jp.com/data/new.php
このチャートは
- 2015年から2016年前半の日経平均
- 年初来高値更新数(緑線)
- 年初来安値更新数(赤線)
の比較チャートです。図の赤枠内は日経平均が2万円を突破した期間。青枠内はそこから下落した期間です。
赤枠内の特徴は
- 年初来高値更新数(緑線)が優位
- 赤枠終わり際には年初来安値のスパイクが見られる
というものでしょう。反対に青枠の特徴は
- 青枠前半部の下落では新安値更新数が優位
- 下落から高値付近まで日経が反発した時期は新安値更新が収まるが、新高値更新もそれほど盛り上がらない
- やがて2万円で抵抗を受けると新安値更新数がより優位になり新高値更新数もより減少
というものですね。
これらを総合して考えると
- 日経平均が上がっていくためには新高値更新銘柄がどれくらいいるのかが重要
- 下落から反発しても燃料(新高値更新銘柄)が切れると日経も高値更新はできない
と言えます。これは2017年から2019年にかけての日経平均でも同様です。
新高値を取ろうとしている時期(赤枠)は新高値更新銘柄数ががっつりありますが、もみ合い(青枠)の中で高値更新しても新安値更新銘柄数が優位で押し返されています。
新高値更新銘柄数というのは指数が高値を取りに行く上で非常に大事な燃料となることがおわかり頂けたでしょうか。
伝説のファンドマネージャーが教える株の公式
もっと新高値・安値更新銘柄について知りたい!という方はこちらの書籍を読むことをおすすめします。
この記事で書いているようなことの解説はもちろん、その他にも株をやる上で重要な公式がわかりやすく書かれている良書です。
新高値関連以外の具体的な内容としては
- チャートの見方
- 業績の見方
- 大化け株の探し方
- 割安投資(低PER)について
- 売りの考え方
が書いてあります。損切りについても記載があるので、初心者さんに限らずぜひ読んでみてください。
新高値更新銘柄数の注意点
先ほど見せた日経平均と新高値および安値更新銘柄数の比較チャート。あれに載っている更新銘柄数は年初来のものです。
年初来高値および安値の一般的な定義は
- 1月~3月:前年の1月からその時までにおける新高値・安値(昨年来高値・安値)。
- 4月~12月:その年の1月からその時までにおける新高値・安値。年初来高値・安値。
とされます。図で見るとこんな感じ。
この図は月と矢印についた色の範囲が連動していて、青色と緑色の月は前年1月からの範囲が年初来高値の比較期間です。
同様に薄オレンジ色はその年に1月からの比較になっているのがわかりますよね?
これは言い換えると
- 1月~3月では確定で直近1年以上の期間における新高値を示す
- 4月~12月では場合によってはほんの数ヶ月間の新高値を示す可能性がある
ということです。
この定義は「指数が高値を取りにいけるか、すなわち相場の勢いを測る目的」では特段大きな影響はないかと思います。
しかし、同じ年初来高値なのに月によって比較される期間に差があるのは少し問題ですよね。
特に4月からの数ヶ月間はこういったことを意識するのは情報を分析する上で重要でしょう。
気になる方はこちらのサイトで純粋な1年来高値・安値更新銘柄数を発信してくれているので参考にしてみてください。
www.nadeshiko-investment.co.jp
まとめ
いかがでしたか?今回は新高値更新銘柄数やブレイクの本質、日経平均に与える影響について解説しました。
個別銘柄の内部変化を考えるのはもちろん、日経平均の大事な場面でも重要な判断材料となりますのでぜひ参考にしてみてください。
地合いに関する他の指標についても相場観を養え!日経平均の方向性を初心者でも読めるようになる方法!でまとめています。こちらも参考にしてくださいね。
それではまた!