どうも、ひげづら(@higedura24)です。
皆さんはトレードする際のエントリールールはお持ちですか?
私は初心者の頃、どのタイミングでエントリーして良いのかわからずに困った経験があります。
よくわからないのに「上がるものならいつ買ってもいいでしょ!」と最終的に無計画なエントリーをして痛い目を見たこともあります。
確かに、FXや株は究極的には「買値より上がるかどうか」が損益の分かれ目なのですが、トレードで重要なのは
- 上がる確率が高いタイミングで買う(エッジや優位性)
- 再現性が高いエントリーポイントかどうか
ということです。この記事ではエントリーポイントで悩む方へ伝えたいアドバイスについてまとめました。
ぜひ参考にしていただきご自身のエントリールールに役立ててください。
株やFXのエントリーポイントがわからないときは
まずトレードにおけるエントリーポイントで重要なのは
- 明確かつ再現性があること
- 自分のポジション方向に対してサポートが入りやすいこと
です。
明確かつ再現性があること
ここでいう「明確」と「再現性」とはどういう意味でしょうか。例えば、こんなチャートがあったとしましょう。
このチャートのポイントは
- ずっと下火であったが突然ストップ高になった
- そのあとさらに暴騰して価格は倍近くになった
- 大陰線で急落して今は1100円くらいだ
というものですね。ここで初心者さんがよーく思うのはこんなことではないでしょうか。
- 直近の値動きでこれだけ値上がりしてたのだからまた上がるかも
- 一番高いところからこれだけ落ちたのだからそろそろ上がるかも
- 早く買わないと上がってしまうかも
ここで質問です。この3つのうちどれかひとつでも根拠はありますか?
どれも根拠はないですよね。
また、「これだけ」とか「そろそろ」とか「早く買わないと」とか「かもしれない」というのは曖昧な主観です。
さらに、違う銘柄で同じようなチャートが出た場合に「AチャートもBチャートも同じタイミングで買った」と明確に言えますか?
AチャートでもBチャートでも「そろそろ上がりそうだから買った」というのは明確かつ再現性があるとは言えないのです。
「明確」かつ「再現性がある」というのは
- エントリーポイントを根拠を示しながら説明できる
- 違う銘柄でも同じエントリーポイントでしたと言える
ということです。そして、その根拠に用いるのは直近値動きやテクニカル指標に他なりません。
自分のポジション方向に対してサポートが入りやすいこと
ではもう一度先ほどのチャートを見てみましょう。
ここで質問です。
このチャートを見たときに、下落中の値動きを支えるものはありますか?
この現在値では答えたくても苦し紛れに節目と言うくらいしかできないですよね。周りになにもない
いわば空中にローソク足が浮いている状況です。
これでは反発することは難しい。明確かつ再現性のある根拠を考えることに加えてエントリーではもうひとつ大事なことがあります。
では少しチャートを進めましょう。
再度質問です。
このチャートを見たときに、下落中の値動きを支えるものはありますか?
そうです。これなら「中期移動平均線が値動きを支えるかもしれない」と答えることができますよね。
ローソク足が地面に足をつけているので地面を蹴り上げて反発できるかもしれません。
このように自分が買おうとしているタイミングでサポートしてくれそうなものがある、というのはエントリーする際の安心感が違います。
テクニカル指標で根拠を考えるのも大事ですが、その根拠に加えてエントリー方向にサポートが入りそうかも非常に重要です。
ちなみにこのあとのチャートはこんな感じです。
しっかりと地面を蹴って反発してくれました。
ちなみに1400円に到達したあとに1300円くらいまで下げて、最終的に1500円まで伸びていますがこの押し目は中期線タッチで買えていないのなら買ってはいけません。
なぜならここも空中に浮いているタイミングなので少し下げたからといって買うのはジャンピングキャッチになってしまうからです。
中期線タッチのタイミングで買えている場合は含み益がしっかりと出ている状態ですし、1300円から少しくらい下げてもトータルで損はしません。
中途半端なところで買っていいのはもっともっと安いところで買えている人だけの特権です。覚えておきましょう。
エントリーポイントと価格帯別出来高について
価格帯別出来高という言葉は知っていますか?
価格帯別出来高とは「ある価格帯における約定数を出来高のように棒グラフで表したもの」です。
出来高がある期間における約定数を表すのに対し、価格帯別出来高は価格帯に対しての集計ですので表示される軸は縦軸となります。
価格帯別出来高の特徴は
- 過去にその価格帯でどれくらい約定したかが視覚的にすぐわかる
- 上抜けるタイミングではレジスタンスとして作用
- 下抜けるタイミングではサポートとして作用
- 価格帯別出来高が近い価格帯でかたまって厚くなるほど強力
ということが挙げられます。楽天証券のアプリでは見れませんが、SBI証券で見れたりと証券会社によって表示できる場合とできない場合があります。
例えばこのチャート。左からグレーで表示されている棒グラフが価格帯別出来高です。上昇時も下落時もサポートであったりレジスタンスとして機能しています。
・・・が、天井から下落しているときは全然サポートにならずに突き抜けてしまっています。
さらにそのあとは上値を抑えるレジスタンスに変化しています。
小さくて見づらいかもしれませんが、実は価格帯別出来高が一番多いところを下抜ける前に長期線(赤ライン)をわずかに下抜けています。
ここでロスカットしていれば良いのですが、価格帯別出来高を信用しすぎて「きっとサポートになるだろう」なんて思っていた人は大きな含み損になっているはずです。
価格帯別出来高は機能することも多いですが、違うものでサポートしてもらえるかも確認しておいたほうが無難ですね。
メリットももちろんありますので「価格帯別出来高の見方や使い方!意味を知って正しく活用しよう!」で書いたような基本は知っておきましょう。
エントリーポイントの具体例
では最後にエントリーポイントの具体例とそのメリットデメリットを解説します。初心者さんにおすすめできるエントリーポイントはこの2つです。
- 中期もしくは長期移動平均線
- 直近安値
中期もしくは長期移動平均線でエントリー
移動平均線は任意の期間における約定平均値です。上向きでどんどん上がっていけば約定値が上昇していることを示します。
すなわち価格が上がっても欲しい人がいる状態なので、任意の期間で買った人は含み益を抱えている人が多いということです。
含み益がある状態では移動平均線まで下落したときに買い増ししようと思う人が多く、中長期移動平均線はサポートになりやすい。
中長期移動平均線でエントリーするとこんな感じでエントリーすることになります。
メリットは
- 明確かつ再現性があるのでどの銘柄でも同じ様に使える
- 移動平均線の傾きや並び順で値動きの強弱がわかる
- ほぼ必ず押したところで買うことになるので高値掴みが減る
- 割り込んだらロスカットといった具合にロスカット判断がしやすい
- 移動平均線までなるべく引きつけて買うのでロスカット額が小さい
ことが挙げられます。逆にデメリットは
- ロスカット価格は日々変動する
- 逆指値でロスカットを入れると狩られやすい
- 中長期線の距離感を確認する必要がある
といったことが挙げられます。わかりづらいものについて詳しく解説します。
移動平均線の傾きや並び順で値動きの強弱がわかる
これは移動平均線の基本記事で解説した通りです。例えば中期線エントリーを考えているときに・・・
- A部分:中期線が下向き
- B部分:中期線が上向き
この2つのうち中期線タッチにおける値動きが強そうなのは上向きで推移しているB部分ですよね。
A部分も直近は上昇トレンドだったようですが中期線は下向きになってしまっている段階なので中期線ではなく上向きの長期線でエントリーしようかなとか考えられるわけです。
B部分では中期線も長期線も上向きなのでどちらでも大丈夫そうですね。
ロスカット判断がしやすい
移動平均線でエントリーした場合はエントリーに活用した移動平均線を割り込んだらロスカットすればよいので非常にシンプルでわかりやすいです。
しかしここでひとつ考えておかないとならないことがあります。それは
どの程度割り込んだらロスカットするのか?
ということです。先ほどのエントリー例をもう一度見てみましょう。
多くのポイントで反発を確認できますが、よーく見るとわずかに移動平均線を下回ったりヒゲが飛び出ているポイントもありますよね。
これでは結果的に反発しているのに、割り込んだタイミングでロスカットするケースが出てきそうでもったいない。
なので対策として
- 何%までなら割り込みを許容するなどロスカットタイミングに幅を持たせる
- タッチしたローソク足の終値で買うなど別の条件をつける
などの工夫が必要です。私は時間足によってロスカットタイミングを変えるなどの工夫をしていますが、このへんは個人の好みで条件設定をするべきだと考えます。
最初は移動平均線の値の1%とか2%の下抜けまで許容するといった条件から始め、トレードを繰り返す中で調整していけば良いです。
移動平均線までなるべく引きつけて買うのでロスカット額が小さい
これもチャートで説明します。
図の青丸部分ではかなり中期線に近づいていますが触れてはいません。理想を言えばしっかりと触れたタイミングで買ってロスカットの許容条件を考えておくのが良いです。
しかし図のように移動平均線に触る前に反発することもあるのでロスカット同様、何%まで近づいたら買ってよいことにするといった条件設定が必要です。
買いも許容を広げて、ロスカットも許容を広げるとリスク範囲が広がることになるのでほどほどにするのがポイントですね。
ロスカット価格は日々変動する
移動平均線はその日の終値が形成されて初めて確定されます。そのため日々変動して上下するのです。
割り込みでロスカットと決めていても基準値が変動していくので毎回どこでロスカットするのか考え直す必要があります。
逆指値でロスカット設定しているときなど設定変更が必要なので覚えておきましょう。
逆指値でロスカットを入れると狩られやすい
これはどのタイミングでも言えることではあるのですが、移動平均線や節目、安値など多くの人が気にするものが近いときは意図的に売りを出して逆指値を発動させられることが多いです。
主には機関投資家など大口注文を出してくる存在の人たちが仕掛けてくる手法で、目安きっかりに逆指値を入れていると狩られることがあります。
移動平均線や節目、安値ぴったしに逆指値するよりはロスカット条件で許容範囲を持たせたりして狩られる確率を下げることが好ましいです。
中長期線の距離感を確認する必要がある
これもチャートで説明します。
図のAとB部分における中長期線の間隔を青丸で視覚的に表したものです。当然、B部分のほうが間隔が大きいと言えますね。
つまりAとB部分におけるロスカットを考えたときに
- A部分ではロスカット後すぐに長期線エントリーになるかもしれない
- B部分では中期線割れでロスカットしても長期線エントリーまで猶予がある
ということです(厳密に言えばA部分の長期線はまだ水平ですが例なのでここでは無視しています)。
対策としては
- 中期線エントリーだが長期線割れまでロスカットを遅らせる
- そもそも長期線エントリーにしておく
- 中期線から長期線までで段階的に買い増しする
といったことが挙げられます。上昇トレンド初期などで中長期線の間隔が短い場合があり、あらかじめこういったことを考えてエントリーする必要があると認識しておきましょう。
直近安値でエントリー
中長期線の他に直近安値でエントリーするのもひとつの手です。直近安値でのエントリーポイントはこんな感じです。
青丸が直近安値、赤線がそこから水平に線を引いたもの、赤丸が直近安値を目安にエントリーしたポイントです。
ポイントとしては
- 左側:上昇トレンド中の直近安値エントリー
- 右側:反転上昇狙いの直近安値エントリー
が挙げられます。
メリットは
- 明確かつ再現性があるのでどの銘柄でも同じ様に使える
- 移動平均線と違って視覚的にはローソク足が空中にいる
- 割り込んだらロスカットといった具合にロスカット判断がしやすい
- 直近安値までなるべく引きつけて買うのでロスカット額が小さい
- ロスカット価格は変動しない
ことが挙げられます。逆にデメリットは
- 逆指値でロスカットを入れると狩られやすい
- 直近安値割り込みで雪崩が起きる可能性がある
といったことが挙げられます。
大体移動平均線エントリーと同じ感じですが、視覚的に空中にいることとロスカット価格が変動しないこと、安値割り込みで雪崩が起きることは重要な特徴ですのでそれぞれ解説します。
移動平均線と違ってローソク足が空中にいることも
次のチャートを御覧ください。
例えば、青丸の直近安値と重なったので赤丸でエントリーしようと考えたとします。ここは長期線が近いとは言え冒頭で解説したように
反発の目安が視覚的にない空中状態なのでサポートが入りづらい
と言えます。本当は直近安値があるので反発の根拠はあるのですが、移動平均線のように視覚的なラインが引かれているわけではないので弱いといえば弱いです。
安値だけを根拠にエントリーするよりは
- 近くに移動平均線がある
- 上昇トレンド時
- 中長期移動平均線が上向き
といった条件を併用するなどの工夫があると安心です。
また、安値を構成するデータ量が多いことから分足より日足、日足より週足の安値の方が信頼性が高いです。
なるべく上位時間足の安値を活用するのも良い方法です。
ロスカット価格が変動しない
直近安値はすでに過去の値動きとして確定されたものです。永遠に残り続けるため移動平均線と違い変動しない目安です。
ロスカットする側も逆指値を入れやすいのですが、狩る側としても狩りやすいことに注意です。
ロスカット価格が近くなってきたら売り板をよく観察して、大衆と同じような価格で逆指値を入れている場合は少しタイミングを遅らせるのもひとつの手です。
固まった売り注文があると標的にされやすいので気をつけましょう。
直近安値割り込みで雪崩が起きやすい
これもチャートで解説します。
例えば、図の一番左の青丸でエントリーしたとしましょう。少し前に同じくらいの価格に安値があったからです。
図の赤矢印部分で直近安値を割り込むと翌日から下落が強まり、反発しても直近安値がレジスタンスに変化して下落が止まらないことがわかります。
このように一度直近安値を割り込むとそこから下降トレンドが始まる可能性があるので直近安値エントリーではロスカット判断を早めに行う必要があることに注意です。
FXのエントリーポイントはトレンドラインが重要
FXも株もトレンドラインが機能することは非常に多いです。
慣れてくると、移動平均線以外でもエントリーポイントを探そうと考えるようにもなります。
そんなときは
- 誰にもわかる明確な安値高値を複数見つける
- それなりに広い期間の中で節目を見つける
といったことを意識しながら正しくトレンドラインを引きましょう。
また、トレンドラインを引くことでフォーメーション分析を行うことも可能となります。
<関連記事>
エントリーポイントこそ練習あるのみ
この記事でご紹介したエントリーのコツや流れは実際のトレードの中で必ず幾度となく経験してもらいたいことです。
株ではザラ場時間が限られていたり、大金をかけなければならない性質から初心者が練習目的で幾度となく経験するには敷居が高いです。
兼業さんは夜の空いた時間に、数百円レベルの少額FXトレードで練習するのがおすすめですね。
私もFXでトレードを練習した過去があり、今でも空いた時間で楽しんでいます。
ちなみに、1通貨単位の超小規模なので損益は数円や数十円です。
現状で1通貨単位で楽しめるのはSBI FXトレードのみですので、エントリーを無理なく練習したい方はチェックしてみてください。
1通貨単位ですので、資金は最低10万円あれば十分です。
外部参照リンク:SBI FX TRADE
まとめ
いかがでしたか?今回はエントリーで重要なことや具体的な例をお伝えしました。
ぜひエントリーのコツを理解した上でたくさん経験してください。
経験を重ねるごとにブラッシュアップされていつの間にか自分のエントリールールが完成していますよ。
エントリーポイント、損切り、おすすめRCI手法については
の関連記事で解説していますので、ぜひご参考ください。それではまた!