どうも、ひげづらです。
今回は私が株の売買に実際に使用している銘柄スクリーニングのテンプレをご紹介します!
このテンプレは以前ご紹介した株をやるなら絶対読まなくてはならない書籍12選の中のCANSLIM関連をベースにかなり前に私が作成したものです。
このテンプレを忠実に守ると無駄な売買がなくなりますがトレード回数も激減します。
これが買うべき銘柄の理想型なんだと理解して上手にスイングして下さいね。
CANSLIMで銘柄スクリーニング
この銘柄スクリーニングは可能であればマザーズ銘柄、ジャスダック銘柄の全銘柄をチェックして下さい。難しければマザーズだけでも全て確認してもらいたいです。
なお、効率化を図るためにあらかじめ対象銘柄が全て入った全体リストを作成しておいて下さい。また、週足の状況も加味して行いますので
- スクリーニング猶予は毎週金曜日の大引け後から土日の間
- スクリーニングに引っかかった銘柄は監視リストに追加
という流れでスクリーニングして下さい。では具体的な手順と説明を書きます。
1)新規IPOが無いかチェック
銘柄スクリーニングをかける前にはその週に新規IPOがないか確認して、ある場合は全体リストに追加して下さい。
IPOは後々素晴らしい上昇を見せる銘柄が大いに含まれていますからその機会を逃さないように毎週チェックします。
2)全体リストチェック
全体リストから下記の条件に当てはまるものを監視リストに入れましょう。
※備考※
WMA:週単純移動平均線、 DMA:日単純移動平均線
<週足> ※ 必須条件!!
- 現在の株価が30WMA、40WMAを上回っている
- 上から10WMA ⇒ 30WMA ⇒ 40WMA の順で上昇トレンドを描く
- 40WMAが少なくとも2ヶ月、理想は4-5ヶ月上向き
- 現在の株価が52週安値から少なくとも30%高い位置にある
- 現在の株価が52週高値から25%以内の位置にある(新高値に近いほど良い)
<日足>⇒ 週足と同じことだがミクロ視点的に一応確認推奨
- 現在の株価が50DMA、150DMA、200DMAを上回っている
- 上から50DMA ⇒ 150DMA ⇒ 200DMA の順で上昇トレンドを描く
- 200DMAが少なくとも2ヶ月、理想は4-5ヶ月上向き
<株価の動きと出来高の関係> ※ 必須条件!!
- 上昇時に出来高増加(上昇前と比較して30%増加目安)かつ陽線本体の値幅大きい、下落時に出来高減少
- 上昇後ベース形成期間に入り、35%以内のボラティリティを形成
- 出来高を大幅に減らしながら(売り圧力を吸収しながら)ボラが1桁台に低下かつローソク足も縮小
- ベース安値・カップのハンドル部分・ピボットポイント付近で振るい落とし確認(出来高様々)
- VCP、カップ、ダブルボトム、平底等に関わらずベースの底で出来高減、上昇転換時に出来高急増
ちなみにここまでを図説すると、
こんな感じのチャートモデルになります。ベースの説明は後述しますが重要なのは
- 高値に向けて出来高が増え、安値に向けて出来高が減る
- 特にベースの底部分では出来高が激減すること
- ブレイクするときは出来高が爆発的に増える
- 売りを枯らす過程でローソク足は小さくなる
- 上昇する過程ではローソク足は大きくなる
といったことです。要するに需要と供給がうまくいっているかを確認していくということ!
<相場の強さとレラティブストレングス> ※ 準必須条件!!
レラティブストレングスとは簡単に言うと
地合いに対する銘柄の強さ
のことです。以下の条件に当てはまるほど強い銘柄と判断できより上昇が期待できます。
- 日経平均とマザーズ指数の上げ幅より銘柄の上げ幅の方が大きい
- 日経平均とマザーズ指数の下げ幅より銘柄の下げ幅の方が小さい(下げ渋るか維持されている)
- 主要株価指数が安値から離れるタイミングで新高値圏に入っている
市場のセンチメントやトレンドを確認してからトレードすることは非常に重要な要素です!
※ここから下はファンダメンタルに関する項目※
短期間のトレードであればそこまで重要なことではありませんが、CANSLIMは優良な成長株を比較的長期で持つことを目的としています。
・わけのわからない上昇トレンドよりは業績という明確な上げ要素が好ましい
⇒ トレンドのバックボーンとなる
・決算等で焦らない
という理由からも必ず以下のファンダメンタル条件は確認して下さい。
<通期の業績推移> ※ 準必須条件!!
- 過去3年の年間EPSが連続増益
- 過去3年で年間EPSの平均増益率が少なくとも25%以上
<直近四半期の業績推移> ※ 準必須条件!!
- 過去2-4四半期の売り上げ・EPSが前年度比で加速傾向(純利益率も加速しているとなお良い)
- 直近四半期の売り上げ・EPSが少なくとも前年度比で35%以上の爆発的な増益
- 直近四半期の純利益が過去最高かそれに近い水準
- 過去2-4四半期で営業利益・経常利益・純利益の平均増益率が前年度比25%以上
<業績予想の修正および同業他社の業績>
- 会社やアナリスト予想を(理想は5%以上もしくは複数回)上方修正している
- 同業他社の少なくとも1社は増益傾向かつ、候補銘柄がそれより勝っている
<優位性>
- オンリーワンの強みがあるか ※ 準必須条件!!
- 市場規模や占めている割合、今後も売り上げや利益が拡大していく見通しか
- 同業他社と比較して純利益率(売り上げに対する利益率)が高いか
3)監視リストを毎日チェックし、ピボットポイントをブレイクした銘柄から買っていく
ピボットポイントとは売り圧力を吸収したあとに爆発的な出来高を伴ってここを超えれば株価が上昇に転じると予想される高値のことでベース種類によって異なります(後述)。
監視リストに入れた銘柄は上記のスクリーニング手順で厳選された銘柄です。平日は他の銘柄には注目せずに監視リストのみ毎日確認して下さい。
また、監視リストの中でもいち早くピボットポイントに達した銘柄はその中でも資金流入が早い、つまり優先して投資されている銘柄です。従って自分もマーケットに従って早くピボットポイントに達した銘柄から売買するようにしましょう。
CANSLIMで重要なベースについて
ここまでのスクリーニング手順の中で「ベース」という聞き慣れない単語が出てきたかと思います。
ベースとは一定の上昇期間のあと形成される株価調整部分のことです(おそらく)。
このベース形成によって上昇で生じた売り圧力を吸収し、一段高へ向かうことができるため未来の上昇銘柄を探すために非常に重要な要素です。
ベースに対する知見はぜひとも書籍で頭にたたき込んでほしいのですが、ベースの例を書かないと記事の内容がなんのことだかわからなくなってしまうのでベースの要点を一応載せておきます(笑)
大事なことなので何度も言いますが上昇銘柄のメソッドを知りたければ必ずご自分でも書籍で確認して下さい。
※ 以下、ベース説明 ※
上昇後のベース形成パターン
前述のチャートモデルの「ベース部分」にあたります。あくまでベース部分の一例かつ、かなり量が多いので書籍も読み込んだほうが良いですよ。
1)VCP
- ベース形成の根幹となる需要と供給を読むための考え方
- 買いポイントで考えることは上昇トレンドかつ適切な横ばい(ベース)から上放れするタイミングかである
- 通常、ベース形成は市場の調整期間に形成され、市場が安値から離れるより先か同時に新高値をブレイクする
- 健全なベース=横ばいであり、それは強い投資家(機関投資家)が弱い投資家(個人投資家)を吸収すること
- 売り圧力を吸収しながら下げ(出来高減)、また上昇し、再度売りを吸収し・・と繰り返しボラティリティと出来高の低下を伴いながらピボットポイント形成(売り枯れなので出来高大幅減少)する
- ベースの左から右に向かってボラ低下することがポイント
- ボラの低下回数は2~6回(2~4回が多い)とされ、低下率の理想は前の押し幅の半分である
- ベース形成期間:ベース形成開始から何日あるいは何週間経過しているかカウントするべき
- 調整幅:最大押し幅はどれくらいで、ボラ低下のペース(回数と低下割合)、終盤の調整幅や出来高の推移は?
- 安値で出来高が減ること、ピボットポイントをブレイクする時は出来高が爆発的に増大すること
- 横ばい圏の右側でローソク足(値幅)が小さくなっているか、出来高が劇的に減少しているかを必ず確認 ⇒ 2つが揃っていなければまだ売り枯れしていないのでリスクが高い!
- あまりに深押し(50%以上の調整)の場合はリスクが大きい
- ベース形成の過程でふるい落としがあったかを確認すること
- もし自分がふるい落とされた場合はその後の株価と出来高の動きを見ること ⇒ もし大きな出来高を伴って元の水準まで戻れば良い徴候で、真のベースが完成した段階で再び買えばよいだけ
- 大きな出来高とギャップ、出来高減の押し、何回かのふるい落とし、ボラや値動きの低下がポイント
- ブレイク後は20DMAが支持線となるか、20DMAを下回って引けないか(ダマシのブレイクか)を確認
- ダマシのリセットはベースごとリセットするケースとピボットポイントのみリセットするケースがある
- ピボットポイントのリセットでは数日以内に回復することもある
- ブレイク後は数日の自然な反落やブレイク水準か少し下まで押すことがよくある
- ブレイク後の押しは数日や1~2週間で回復するかぎり自然な流れである
※ リバモアのトレンド転換判断 ※
ここで関連としてリバモアのトレンド転換時のトレードルールを紹介。
- 下げトレンドから株価や出来高に大きな動きがあった場合すぐに飛びつかない
- その値動きが新たな上昇トレンドだと確信できるまでひたすら見守り、トレンドに逆行するポジションをとるリスクを抑える
- 具体的には2度の押しを待ち、2度目の上昇時の高値を上抜けたタイミングでエントリー
- もしリバモアのルールを使用する場合は、監視過程で10WMA、30WMA、40WMAはどう変化したのか、株価と出来高の関係など上記の重要事項をチェックするべき
2)カップ・ウィズ・ハンドル
<カップ部分>
- 形成期間は7週から65週と長いが、だいたいは3~6ヶ月ほどで形成
- ベース前の上昇トレンドで30%ほど上げた後に、調整幅15~35%ほどで形成
- ベース前の上昇トレンドでレラティブストレングスの改善および出来高急増
- カップ部分は鋭いV字よりはU字型が好ましい(底付近で数回の小幅下落で必要な調整が完了する)
- 底値で振るい落としが完了すると売り圧力が吸収され、市場の関心(つまり出来高)が急減する
- 弱気相場では調整幅が大きいが、小さい調整ほど優秀な上昇となりやすい ⇒ 売り圧力小さく強固な基盤である
- 下落幅が大きすぎると上昇幅でエネルギー切れになるのでブレイクしてもすぐ反落してしまう(例:50%下落で100%以上の上昇幅が必要)
- カップの底から急激な上昇でブレイクした銘柄は適切な調整を経ていないので除外する
<ハンドル部分>
- 形成期間は最低でも1~2週間以上で、形成位置は10WMAより上、カップの上半分で形成
- 調整幅は強気相場で10%前後、弱気相場で20~30%が目安 ⇒ 下落幅は市場に左右される
- ハンドル形成が終盤になると安値で出来高急減傾向、また振るい落としが起こりやすい(直近安値を割る)
- 安値は切り下がるべきであり、真横や切り上げる動きではリスクが高いトレード(切り上がるのは振るい落としや必要な調整を経ていないことを意味する)
- ピボットポイントまで株価が上昇する際には出来高が40~50%以上増加
- ピボットポイントはハンドル高値なのでベース高値よりも5~10%ほど安くなる
- ベース高値とハンドル高値を結んだトレンドラインを引き、そのラインブレイクでエントリーしてもよい
- トレンドラインブレイクを狙う場合は適切なベースとハンドル、正しい出来高分析が必須となる
※ 株価の収束を伴って相場は発展していく ※
機関投資家が買い集めを行っている場合、週足や日足で高値安値の差が小さく、それが数週間続く状態が続く。これを株価の収束と呼び買い集めが進んでいる証拠となる。
3)ソーサーボトム(ハンドルつきもある)
・カップ・ウィズ・ハンドルと同じパターンのベース形成だがお皿のように底が浅く、期間も長い。
4)ダブルボトム
- ベース前の上昇トレンド後W型のベース形成
- 2つ目の安値は1つ目の安値を下回ることが重要(振るい落とし)
- 上昇後のベース初期の高値ではなく、Wの真ん中の高値がピボットポイント
- 真ん中の高値はベース初期の高値よりもやや下となる
- ハンドル部分がある場合はハンドル高値がピボットポイント
ベースブレイク後のパターン
ベースをブレイクした後も様々な要因で新たなベース形成をすることがあります。ここからはベースブレイク後の値動きの例をご紹介します。
1)平底
- カップ・ウィズ・ハンドル、ソーサーボトム、ダブルボトムを抜けて株価が20%ほど上昇したあとの2度目のベース形成の役割として現れる(買いそびれた場合の2度目のチャンス)
- ベース形成期間は少なくとも1ヶ月、その期間は株価が収束しながら横ばいで推移
- 調整幅は10~15%以内
- ソーサーボトムの小さい版
2)ベースの上のベース
- 有望な銘柄がベースから抜けた(ピボットに達した)が市場全体の調整に巻き込まれ上昇できずにいる状態
- 通常の上昇率の2割も上昇できず、ベースのすぐ上でベースを形成し始める
- 市場全体の調整が終わると真っ先に新高値をつけて上昇を始める
- 10WMA付近で数週間にわたり終値を揃えて引ける
- 市場の下落に巻き込まれ大商いで下げるが、結局その週の値幅の上半分で引ける
3)上昇ベース(10WMA押し)
- ベースブレイク後の上昇途中で10~20%の押しが3回起こり、押しの安値はそれぞれ直前の安値を上回る
- 10WMAを支持線とすることが多い
- 3度目の押しのあとの新高値でエントリー
- 10WMAを超えて押した場合は出来高を伴って戻すか確認する
4)40WMA(200DMA)押し
- 上昇がしばらく続いたあと、市場の調整などで大きく下げ40WMA(200DMA)に接したときに大きな出来高を伴って反発があるかどうか
CANSLIMとはなんなのか
今回紹介したテンプレはあくまで私の頭の中で重要だと思う部分を端的に書いただけです。同じ事でも個人によってとらえ方は様々ですし本当に重要な要素は他にあるかもしれません。
なによりCANSLIMを他人から学ぶのでは無く開発者から学ぶべきです。必ず自分自身でもCANSLIMに関する書籍を読んで本質を学ぶことを忘れないで下さい!テンプレを自分のものにするためにはこれが最重要事項ですよ!
CANSLIMに関する書籍および合わせて読んでもらいたい書籍は以下です。ベースとはなんなのか、ベース形成の説明、ベースの種類、暴騰銘柄のチャート例を何十ページに渡って紹介などここには書いていないことがたくさん書いてあります。ここを理解しないとトレーダーとしてレベルアップできませんからよく読み込むことをおすすめします。
CANSLIMをわかりやすく噛み砕いて説明している本です。実際にCANSLIMを提唱したのはオニールさんという別の方なのですが、この本ではベース部分にVCPを用いるなどCANSLIMの原本と違った手法で説明してくれています。
ミネルヴィニもオニールの CANSLIMもファンダメンタルとテクニカルを組み合わせて成長株に順張りをしていく投資方法です。
この本を読めばファンダメンタルの重要な要素を勉強できるだけでなく出来高からチャートの変化、売買タイミングを判断する方法が詳しく書かれていますのでとても参考になります。
出来高とファンダメンタルと順張りの大切さだけでなく損切りについても書かれていますのでこの本は投資のルールを学ぶ上でもおすすめできます。
先程のミネルヴィニさんの根幹となっているCANSLIMの入門本です。根幹がこちらなのになぜ先にミネルヴィニさんを紹介したかというと、
- チャートについての説明や表現がミネルヴィニさんの方がとっかかりやすく理解しやすい
- オニールの本ではまずいきなり100パターンほどの実際のチャートが載せられておりこれを全て見てから読み始めろという100本ノックが冒頭なので心が折れる人がいそう
という理由からです。
CANSLIM自体の説明もチャートと出来高の説明もちゃんとあるのでミネルヴィニさんとオニールさんを2つ合わせて読むとかなり理解が深まります。チャート読解力だけでなく成績も驚くほど上がりますよ。
国内の投資本だと出来高に関する著書はかなり少なく勉強したくてもできません。そんな中、この本はパンローリング社がウィザードブックシリーズとしてアメリカの有名著書を日本語訳したものです。
翻訳といっても意味がわからないところはひとつもなく、むしろかなり読みやすいです。肝心の中身も出来高についての基本がしっかりと図説で書かれており、出来高について知りたければまずはこれを読んでおけば間違いないと言えます。
CANSLIMを理解するための基礎知識として読むと読まないとでは理解度が段違いだと言えます。というかこの本を読んでおかないと何を言っているのかわからないかもしれません。チャートを読めるようになりたいならとにかくまずはこれを読め!話はそれからだ!と言えるくらい基本なので読んでない人は絶対に読んで下さい。
まとめ
いかがでしたか?今回は私が実際に使っている銘柄テンプレートをご紹介しました。実はこの他にもまだまだあるのですが、ご自身でも勉強していただきたいのであえてこのくらいで。何度も言いますが特に勉強してもらいたいのは上昇後のベース形成についてです。
これは本当に重要なのでぜひ読んで下さい。そしてまとめをしましょう。一応、ワードでまとめたものをスクショしときますので役立てていただけたらと思います。
関連記事には
がありますのでご参考ください。それではまた!